マインドフルネスについて
私たちは、常に何かを考えながら過ごしていますが、ときどきハッと我に返ることがあります。実はこの瞬間に実現している意識の持ちようがマインドフルネスと呼ばれています。我に返るとは、私たちの思考が作り出すフィクションの世界から、「今、ここ」の現実と接している場所へ戻ってくることを意味しています。思考している間は私たちは「今、ここ」に居らず、過去や未来を彷徨っています。ほとんどの場合は「今、ここ」に戻ったとしても、すぐにまたいろいろな考えが浮かんできて「心ここにあらず」の状態になってしまいます。
これでは、目の前にある現実が見えておらず、むしろ夢を見ながら寝ている状態に近いのですが、私たちはそのこと自体にも気づいていません。実はそれが人間の心におけるデフォルトの状態であるとされています。
いわば寝ている状態に対して、「目覚めの状態」がマインドフルネスであるとされています。注意や気づきという認知機能を十分に働かせながら、目の前の現実を自動的に反応・思考しながら見るのではなく、判断や解釈することなくありのままに見ている心の状態と言えるでしょう。
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